新卒土木職員
プロジェクトストーリー

令和5年度入庁
S.S.
復興後初の
公園プロジェクト
〜大熊町ふれあい広場整備事業〜

プロジェクト
概要とスタート
復興が進む町に、新しいシンボルを
「本当にこんな大きなプロジェクト、できるのかな」
入庁3年目の土木職の職員がこの事業を任されたのは、設計段階からでした。大熊町で震災後初めてとなる公園。学校の近くに新しく広がる住宅地で、子どもたちが元気に遊ぶ姿が見られる場所を作る。それは、復興が進む町の新しいシンボルとなる仕事でした。
このふれあい広場整備事業は、2023年から設計がスタートし、企画調整課、教育総務課、健康保険課、復興事業課など複数の部署が関わる大規模プロジェクト。約1年間の設計期間を経て工事が始まり、2026年10月の完成を目指しています。遊具や健康器具、トイレ、小さな築山など、子どもからお年寄りまで、みんなが集える場所を目指して、今、着々と工事が進んでいます。

チームで
乗り越える
複数部署が集まる設計会議、
初めての現場監督
企画調整課が主管の事業ですが、工事の監督員として復興事業課の入庁3年目職員に白羽の矢が立ち、全体の調整を担うことになりました。土木職は設計から施工まで携わるのが基本。月1回、各部署の課長・係長クラスに加え、設計業者からも10名ほどが参加する大規模な打ち合わせ。その日程調整は、想像以上に大変でした。
「最初は自分で日程を調整していましたが、無理がありました。係長から『うちの空いている日を業者の方に伝えた方が絶対楽だから』とアドバイスをもらって、やり方を変えました」
さらに、浄化槽、水道管、電気工事など、初めて扱う分野も。
「電気のことは本当に分からなくて。URさんや設計業者の方に質問しながら進めました」


心強かったのはチームの存在です。建築職のベテラン先輩職員は現場で丁寧に教えてくれ、隣の席の先輩は書類の不備もすぐにチェックしてくれる。上司からは「失敗しても大丈夫だから」と声をかけてもらい、「下向きにならず、前向きに進めていこう」、足を止めることなくプロジェクトを進めました。

住民への
配慮
住民への配慮が求められる現場
この公園が建設されているのは、大熊町では珍しく、たくさんの住民が住んでいる場所。だからこそ、工事を進める上で何より大切にしているのが、住民への配慮です。
「工事のトラックが通るときは、できる限りゆっくり走ってもらうようにお願いしています。カーブを曲がったら時速20キロで、と」
砂埃が飛ばないよう住宅側にはネットを設置。工事が始まる前には、住民がよく使う道路の写真を撮影しておき、万が一トラックで道路を破損してしまった場合に備えています。


「できるだけ近隣の方に迷惑がかからないように」
その想いは、業者の方との打ち合わせでも繰り返し伝えています。公園は、完成したら子どもたちが遊ぶ場所。でも、完成するまでのプロセスも、この町で暮らす人たちの日常の一部だから。

地図に残る
仕事
みんなで作り上げた、町の未来
「入庁したとき、町づくりに関わりたいと思っていました。でも、実際に入ってみると、自分が思っていたよりも全然簡単なことじゃなかった」
土地の問題、予算の使い方、様々な関係者との調整。見えるところ以外にも、たくさんの課題が積み重なっている。それでも、大熊町の復興スピードは速い。
いろんな問題を乗り越えながら、短時間でたくさんのものを形にしていく。URさんと一緒に考えられる体制があること、部署を超えて仲が良く話が通りやすいこと。
「先人の知恵と、整った体制があるからこそ進められていると思います」
駅西地区を見ても、建物は企画調整課、道路やラウンドアバウトは復興事業課、駐車場整備はゼロカーボン推進課と、いろんな部署が同時進行で事業を進めて、一つの町ができあがっていく。

これからの
大熊町へ
子どもたちが元気に遊ぶ姿を、
この町で
「年々、学校に通う子が増えています。学校が終わった後や休みの日に、子どもたちが元気に遊んでいる姿を見られる場所が、今の大熊町にはないんです」
このふれあい広場が完成したら、そんな光景が当たり前に見られる町になる。それが、描く未来です。遊具は、大熊町立「学び舎ゆめの森」の遊具とは違うものを選び、健康器具も設置してお年寄りも使えるように。この公園は、子どもからお年寄りまで、みんなが集える場所になります。

作ったものが何年、何十年と残り続ける。自分が関わった道路を通るたびに、『この道、自分がやったんだ』と思える。それが土木職のやりがいです
大熊町は日々、変わり続けています。そして、その変化を支えるインフラを、若手のうちから任せてもらえるチャンスがある。この公園のように、大きなプロジェクトに挑戦できる環境がある。
「ゼロから学んだ知識、たくさんの部署との調整、初めての現場監督。技術的にも、社会人としても、本当に勉強になることばかりでした」
今年10月、大熊町に新しい公園が生まれます。それは、一人の若手職員がたくさんの仲間と共に作り上げた、町の未来の形です。



プロジェクト概要
- 事業名:ふれあい広場整備事業
- 期間:設計2023年〜、工事2025年〜2026年10月完成予定
- 関係部署:企画調整課、教育総務課、健康保険課、復興事業課
- 主な施設:遊具、健康器具、トイレ、築山、駐車場
- 担当:復興事業課 職員(令和5年度入庁※プロジェクト担当時:入庁3年目・現場監督)













みんなで頑張って作り上げた町。それが目に見える形で残っていくのは、土木職ならではのやりがいです